夏は、ビアガーデンや花火、帰省、旅行など、食生活のペースが変わりやすい季節です。「せっかく体重が動いてきたのに、この時期でリセットしてしまいそう」と、外来でご相談をいただくことも増えてきました。マンジャロを使いながら、夏をどう乗り切るか。禁欲一辺倒ではなく、現実的に付き合っていくコツをまとめます。
夏に体重が動きにくくなる理由
そもそも夏は、体重が動きにくい季節です。理由はいくつかあります。
- 気温と湿度で、体が水分をため込みやすくなる
- 冷たい飲み物・食べ物で胃腸の働きが落ちやすい
- 睡眠の質が下がり、食欲のホルモンが乱れやすい
- 屋外に出る量が減り、日中の消費エネルギーが下がる
「先月まで順調だったのに、7月になってから止まった」と感じる方は少なくありません。季節の要因が大きいということを、まず頭に置いておいていただきたいところです。
アルコールとマンジャロ
マンジャロを使っている期間に、絶対にお酒を飲んではいけないというルールはありません。ただ、いくつか意識しておきたい点があります。
空腹での飲酒は避ける
食欲が落ちている状態で、空腹のままお酒を飲むと、酔いが回りやすくなります。血糖値の変動も大きくなり、翌日に強い倦怠感が残ることもあります。飲む前に、たんぱく質を少し口にしておくと、酔い方も体調も安定しやすくなります。
甘いお酒より、ドライな選択を
チューハイやカクテル、甘いビールは、砂糖の量が多く、体重には響きやすい選択肢です。同じ量を飲むなら、ハイボール、焼酎の水割り、辛口のワイン、糖質オフの発泡酒などの方が、体への影響が少なくなります。
飲む量と、翌日の水分
飲酒は脱水を招きます。夏はもともと水分不足になりやすい季節なので、飲酒中はお酒と交互に水を、翌日は意識的に多めに水分をとってください。
外食との付き合い方
夏の外食は、単発ではなく「連続する」ことが多いのが特徴です。旅行、帰省、社内の集まり、家族との食事など、数日続けて外食が入る週もあります。
一回一回で「食べすぎた」「飲みすぎた」と自分を責めるより、週単位・月単位で平均を見ていただく方が現実的です。外食が続いた日は、翌日を軽めに整える、水分をしっかりとる、といった調整で十分に取り戻せます。
以下は、外食の場でストレスなく取り入れやすい工夫です。
- 揚げ物中心のコースは避け、焼き物・蒸し物・和食寄りを選ぶ
- 最初にサラダや汁物を口にして、胃を温める
- 主食は「あれば食べる、無理には頼まない」の姿勢で
- コース料理では、途中で「もう十分」と感じたら残す勇気を持つ
夏場の体調管理
食欲が落ちている状態で、暑さと湿度が加わると、脱水と熱中症のリスクが上がります。「食べていないけど平気」と感じても、体は少しずつ疲れを蓄積していきます。
夏に意識していただきたいことは、次の3点です。
- 水分を、1日1.5〜2L目安で、こまめに
- 塩分も、極端に控えない(発汗で失われる分がある)
- 睡眠時間を、削らない(暑くて眠りにくい季節ほど大切)
夏の初めに始める方向けの心構えは夏に向けて医療ダイエットを始めたい方へ|マンジャロと生活習慣の整え方、日々の食事の考え方はマンジャロ中の食事はどうする?タンパク質と水分の考え方で整理しています。
旅行や連休で数日空いてしまうとき
旅行やイベントで、注射の予定日をまたぐことがあるかもしれません。曜日をずらす場合の考え方はマンジャロを打ち忘れたときの対処|間隔が空いたらどうするにまとめています。旅程が決まっている段階でご相談いただければ、当日の判断が楽になります。
夏に「頑張らない期間」を作る選択
「夏の間はキープに徹して、秋から再びペースを上げる」という考え方も、じつは現実的な選択肢です。無理に落とし続けようとして、夏バテと食事の乱れが重なると、秋以降にリカバリーが難しくなります。
体重が横ばいであれば、それは失敗ではなく、維持できているという成果です。長い目で見て、続けられる状態を保つことの方が、大きな数字の変化よりも価値があります。「今月はキープに徹する月」と決めてしまえば、外食や飲みの場も気持ちよく臨めます。
当院での確認
夏は、我慢のダイエットが続きにくい季節です。「せっかく続けてきたのに」と焦る前に、いまの生活のリズムに合わせて調整の仕方を一緒に考えていけます。気になる点があれば、我慢を重ねる前に、まずは医師にご相談ください。